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肥満とは?

1. 肥満とは?


体の脂肪の量が多い状態を肥満といいます。食事から得たエネルギーは、体内の様々な代謝や、日常生活での動作、運動などに使われますが、余った場合は、脂肪として体に蓄えられます。
肥満は、こうした過剰エネルギーの蓄積によるものといえます。

2.肥満の判定方法とは?

肥満か否かを判定するためには、まず標準体重を知る必要があります。
日本肥満学会では、「ボディー・マス・インデックス(BMI)」という指数を使って標準体重を求めています。
すなわち、この指数が22の人が、最も病気にかかりにくいことから、次の式で標準体重が計算されます。
      標準体重=身長 (m) × 身長 (m) ×22
◎ あなたの場合、
(身長         )m×(身長        )m×22=標準体重(         ) ですから、
(体重         )kgですと(            %)になります。
-10%~+10%以内なら、標準体重の範囲内にあるといえます。
この範囲を超えている場合が肥満です。

3.どんな肥満が悪いのか?

同じ肥満であっても、人によって脂肪のつきかたに違いがあり、それによって病気にかかりやすい人と、そうでない人のいることが、最近の研究でわかってきました。肥満を体型別に見ると、次のような2つのタイプに分けることができます。
・りんご型肥満
いわゆるビヤ樽型などといわれる、ウエストを中心とした上半身が太るタイプで、男性に多く見られるのが特徴です。このタイプの人の腹部をCT検査で輪切りにして見ると、腸の周囲に脂肪がたまっているケースが多く見られます。こうした内蔵に脂肪がたまる肥満のタイプを「内蔵脂肪型肥満」といいます。


・洋なし型肥満
ヒップや太ももなど下半身に脂肪がつくもので、女性で肥満の人の多くが、このタイプです。CTで見ると、洋なし型肥満はりんご型肥満と違い、皮下脂肪は厚くても、内蔵にはあまり脂肪がついていないケースが多く見られます。皮下に脂肪がたまる肥満のタイプは、「皮下脂肪型肥満」といわれます。

特に、内蔵脂肪型肥満の人は、皮下脂肪型肥満の人に比べて「高脂血症」「糖尿病」「高血圧」などの成人病になりやすいため、減量をし病気を予防していく必要があります。また、女性も更年期を過ぎると、内蔵に脂肪がたまりやすくなるので、やはり注意が必要です。

4.肥満になりやすいタイプ

1) 早食いである。
食事をとり、食べ物が消化吸収されて血中のブドウ糖(血糖)の量が増加すると、大脳の満腹中枢が刺激され、「もう食べなくてよい」と言う指令が出されます。この指令が出るのは、食べ始めてから約30分後位です。早食いの人は、満腹中枢から指令が出る前にどんどん食べるので、つい食べすぎてしまうのです。
2) 外食が多い
外食ものは、ボリューム感と手早く作ることが重視されますので、揚げ物、炒め物など油を使うのがほとんどです。また、素材自体、ロースやバラ肉など、脂肪の多い部位が多く使われています。
3) 食事の量にムラがある
食事の量にムラがあると、たくさん食べ物が入ってきたときに、体は一生懸命消化吸収し、体脂肪として蓄えておく、備蓄型の体質ができてしまいます。ですから、一日の摂取エネルギーがあまり高くなくても、太りやすくなります。
4) 油っぽいものがすき、甘いものがすき。
脂肪は、1gにつき9kcalと高エネルギーですし、糖質は、すばやく吸収され、余った分は脂肪に合成されやすいという性質があります。どちらも大切なエネルギー源ですが、とり過ぎれば、体脂肪として貯蔵に回され、肥満になります。

5. 適正エネルギー量を知る

肥満を改善するためには、まず、1日に摂取する適正なエネルギー量を知る事が必要です。1日に必要なエネルギー量は、標準体重に、労働力、年齢、性別、合併症の有無を参考にして出していきます。
まず、生活活動強度を決めます。
① 軽い    20~25Kcal/標準体重kg
② 中程度  25~30Kcal/標準体重kg
③ やや重い 30~35Kcal/標準体重kg
[ただし、高年齢者や肥満者では低い値、低年齢者では高い値をとる]
次に、摂取エネルギーをだします。
◎あなたの場合、 (標準体重)×(生活活動強度)
( )kg×( ) Kcal = ( )Kcalです。
一般に1日男性:1400~1800Kcal 女性:1200~1600Kcal

6. 肥満予防のポイント

1) 標準体重を知り、毎日体重をチェックする
肥満ぎみになると、体重を計るのが嫌になり、気がついたら2~3kg増え、この繰り返しで雪だるま式に肥満していくケースが多いようです。
1kgでも増えたら、必ず元の体重に戻す努力が大切です。
2) 3食きちんととり、食べたものを把握する
食べたものは、そのつど記録し、把握するようにしましょう。記録してみると、自分が思った以上に食べていることがわかり、体重のコントロールがうまくできるようになります。
3) 素材は脂肪の少ないものにする。
脂肪の少ない素材を使えば、量を減らさなくても摂取エネルギー量を相当下げることができます。例えば、肉はロースよりヒレ、マグロの刺身ならトロではなく赤身を選ぶようにしましょう。
4)どうしようかな?と思ったら残す
おなかは一杯だけど、「どうしようかな?」と迷う時、「たったこれだけだから」とつい食べてしまいがちです。でも、それが積もり積もれば、肥満を招きます。迷ったときは、なるべく残す習慣をつけるようにしましょう。
5)体を積極的に動かす
適度な運動によって、1日に200~300Kcalのエネルギーを消費するようにします。15分以上運動をすると体脂肪がようやくエネルギーとして燃焼されますので、1回に最低15分以上、1日に30分くらいの運動量を目安にします。早足で歩くなど、無理せず、長続きする運動を習慣にするようにしましょう。
6) アルコールを控える
アルコールは、高エネルギー飲料であるだけではなく、食欲を増進させる効果があります。しかもアルコールには、油っこい料理が合います。ついつい度を越して飲んで終うため、エネルギー量はどんどん加算され、それと同時に自制心がきかなくなって、食べる量も増えてしまいます。

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